朝鮮王朝実録を読む1/「王子の乱」と「ハングルの公布」

◆1446年9月29日の記述

(朝鮮王朝実録にハングルの創製について書かれている)
今月、訓民正音(フンミンジョンウム/後のハングルのこと)が成立した。
御製(王が自ら書いた文章)は次の通りだ。
「我が国の言葉が中国と違って、漢字とは相互に通じ合わないゆえに、民たちが言いたいことがあっても、自分の意志をうまく表現できない。余はこれを哀れに思って、新しく28字を作ったので、人々が容易に覚えて、楽に使いこなせればいい」




これを受けて、ある重臣が次のように記した。
「我らの殿下は天が産んだ聖人で、制度と統治が百代の王の中でも優れておられる。訓民正音の創製も先代のものを継承したわけではなく、自発的に成したものである。民がまだ知らぬ道理を悟り、この訓民正音を使うことで、大きな知恵を生かすことができるようになるだろう」

翻訳=康 熙奉(カン・ヒボン)

朝鮮王朝実録を読む2/「首陽大君の反乱」と「死六臣」

朝鮮王朝実録を読む3/「燕山君の追放」と「光海君の廃位」

朝鮮王朝実録を読む4/「仁顕王后の離縁」と「仁顕王后の王妃復帰」




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