〔物語〕もし英祖(ヨンジョ)が現代に甦ったら何を語る?

 

英祖(ヨンジョ)とは誰か?
生没年は1694年~1776年。ドラマ『トンイ』の主人公となった淑嬪(スクピン)・崔(チェ)氏を母に、19代王・粛宗(スクチョン)を父に生まれた。1724年に異母兄の景宗(キョンジョン)が亡くなり、21代王として即位した。朝鮮王朝で一番長生きした王として知られる。息子は思悼世子(サドセジャ)だが、英祖は1762年に思悼世子を米びつに閉じ込めて餓死させるという事件を起こしている。

過去を振り返る英祖

英祖に会った。
歴代王の位牌を納める宗廟(チョンミョ)のとなりのタプコル公園で、彼は囲碁の準備をして対戦相手を待っていた。そばに寄って話しかけてみた。
「対戦相手は来ないんですか?」
「もう250年以上も待っている」
「ずいぶん長い年月ですね」




「250年といっても一瞬だ。昔の出来事を昨日のことのように思い出す……」
「一番思い出すのは1762年のあの事件ですよね」
「痛恨の出来事だった。愛する息子を米びつに閉じ込めなければならなかったから」
「そのことを詳しくお伺いしたいですね。なぜあれほど思悼世子に対して激怒していたのでしょうか?」
そう尋ねると、英祖はどこか遠いところを見るような目で過去を振り返った。(ページ2に続く)

英祖(ヨンジョ)の生涯1/なぜ思悼世子(サドセジャ)を餓死させたのか

英祖(ヨンジョ)は思悼世子(サドセジャ)を米びつに閉じ込めるとき何を語ったか

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