朝鮮王朝では、王の正式な後継者は世子(セジャ)と呼ばれたが、その世子の妻が世子嬪(セジャビン)である。世子嬪は将来の王妃であったが、実際には運命に翻弄される女性も多かった。
名門の家から世子嬪が選ばれた
朝鮮王朝では、王の息子が世子に指名されると、できるだけ早く世子嬪(セジャビン)を決めるのがならわしだった。
その際の選抜行事が「揀擇(カンテク)」だ。
どんな手順で行なわれたのか。
最初に、両班(ヤンバン/貴族階級)の家庭に婚姻禁止令が出た。揀擇の対象に結婚適齢期のすべての女性がなるためだ。
次に、両班から未婚の娘の身上書が提出される。書類審査を通った娘は面接審査に臨み、国王の前での最終審査に合格した1人が世子嬪に選ばれた。
美貌、教養、体型に恵まれた女性が有利だ。もちろん、家柄も大事であり、朝鮮王朝の伝統的な名門の家から世子嬪が選ばれた。
宮中での世子嬪の暮らしを見てみよう。
世子嬪が住む宮殿は嬪宮(ピングン)と呼ばれた。
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孝明世子(ヒョミョンセジャ/名はイ・ヨン)に代表される「世子」とは何か?
イ・ヨン/孝明世子は148年ぶりの「王の正室が産んだ王子」!