〔物語〕イ・サンは本当に毒殺されたのか

王の死を願う存在は?

貞純王后は正祖が重病になると現れて、側近たちをみな別室に下がらせた。つまり、病床で2人っきりになったのだ。
すると、すぐに正祖は息を引き取ってしまった。
果たして、正祖の身に何が起こったのか。
あまりに異常な事態に「正祖は貞純王后に毒殺された」という噂が起こった。
実際に動機もあった。正祖が亡くなって最も得するのは貞純王后だったのだ。




結局、正祖のあとを息子の純祖(スンジョ)が継いだが、10歳と幼かったので、貞純王后が摂政を行なった。
そして、正祖が進めていた改革をすべてつぶし、その側近たちをことごとく追放してしまった。さらには、政敵にキリスト教徒が多いという理由で、キリスト教の大弾圧を行なった。
王朝を意のままに動かした貞純王后。彼女は、正祖の死によって、あらゆる利権を手にして、女帝のようにふるまった。
毒殺の張本人と疑われるのも当然なのである。

文=康 熙奉(カン ヒボン)
記事提供:「歴史カン・ヒボン」http://kanhibon.com/

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