朝鮮王朝実録を読む2/「首陽大君の反乱」と「死六臣」

 

甥にあたる端宗から王位を奪おうとした首陽大君の反乱と、退位した端宗の復位を狙った死六臣の事件を取り上げます。

◆1453年10月10日の記述

(首陽大君〔スヤンデグン〕が金宗瑞〔キム・ジョンソ〕の屋敷を訪ねる)
金宗瑞の息子の金承珪(キム・スンギュ)が門の前に数人の仲間といた。首陽大君は「父上にお会いしたい」と金承珪に告げた。しばらくすると、金宗瑞が出てきて、家の中に入ってくるように願った。それに対して、首陽大君が言った。
「日が落ちたので、門の中に入るわけにはいきません」
それでも、金宗瑞は何度か屋敷の中に入るように言ってきたが、首陽大君は固辞した。そのうえで言った。
「頼みがあります。紗帽(サモ/蝉の羽根のような角が両脇についた冠)の角が1つないのでお借りしたい」




すると、金宗瑞がすぐに紗帽の角を抜いて首陽大君に渡した。
「もう1つ頼みごとをしたためた書状があります」
首陽大君はそう言って書状を金宗瑞に渡した。
金宗瑞は書状を受け取り、月に照らしてそれを読もうとした。そのとき、首陽大君が合図を出すと、従者が隠し持っていた鐵槌で金宗瑞を叩いた。たまらず金宗瑞は地面に倒れた。
金承珪が驚いて金宗瑞の上にかぶさると、もう1人の従者が隠し持っていた剣を取り出して、2人に向かって振り下ろした。
(結局、首陽大君は甥の端宗から王位を奪って、自ら世祖〔セジョ〕となった)

朝鮮王朝実録を読む1/「王子の乱」と「ハングルの公布」

朝鮮王朝実録を読む3/「燕山君の追放」と「光海君の廃位」

朝鮮王朝実録を読む4/「仁顕王后の離縁」と「仁顕王后の王妃復帰」




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