朝鮮王朝実録を読む2/「首陽大君の反乱」と「死六臣」

◆1456年6月2日の記述

(死六臣は世祖を暗殺するクーデターに失敗してしまった)
王宮護衛軍が成三問(ソン・サムムン)を捕らえてきて、王の前にひざまずかせた。王が共謀した者を聞いたが、成三問は言わなかった。王が言った。
「お前は古い知り合いで、余もまたお前に情け深く接した。今お前が大それたことをしたとしても、余は自ら聞いてみたい。お前は何も隠してはならない。お前の罪の軽重もやはり余にかかっているのだぞ」
「今まで述べてきた通りです。私はもう大罪を犯しており、隠すこともありません」




成三問はそう返事をして何も語らなかった。
王は配下の者を送って端宗(すでに上王になっていた)に伝えた。
「成三問は心がけが良くないが、すこし学問を知っているから、彼を特別に取り立てていたのに、仕事に間違いが多いので配置換えをしたら、それを恨んでいた。それで(余の)大臣たちをみんな殺そうとしたので、今さっきまで彼を尋問していたのです」

翻訳=康 熙奉(カン・ヒボン)

朝鮮王朝実録を読む1/「王子の乱」と「ハングルの公布」

朝鮮王朝実録を読む3/「燕山君の追放」と「光海君の廃位」

朝鮮王朝実録を読む4/「仁顕王后の離縁」と「仁顕王后の王妃復帰」




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