- 2022-2-18
- 韓国時代劇の登場人物
- 中宗, 朝鮮王朝, 歴史
暴政が終わった解放感
推挙された晋城大君は即位し、11代王となった中宗(チュンジョン)は、即位式で正式な冠服を着られなかった。あまりに急で準備が間に合わなかったのだ。それほど中宗の即位は異例だった。
王となった中宗は第一声を発した。
「近年、王が道理を失い、民心が窮していたのに余は救済できなかった。しかし、幸福にも文武の臣たちが朝廷と民に対する重責を担い、大妃の指示を仰ぎ、余が即位することになった」
中宗の最初の王命は大々的な恩赦令だった。凶悪犯を除いた罪人たちの多くが恩赦を受けて釈放された。
重臣から庶民に至るまで、誰もが「万歳!」と叫んで中宗の即位を歓迎した。燕山君の暴政が終わった解放感はかくのごとく大きかったのである。
文=康 熙奉(カン ヒボン)