朝鮮王朝を描いた韓国時代劇を見ていると、さまざまな側室が出てくるが、彼女たちはみんな品階を持っていた。それが淑儀(スギ)や昭容(ソヨン)や貴人(キイン)なのである。具体的に、側室の品階を見てみよう。
側室は従四品以上
王宮で奉職する女官はとても多く、朝鮮王朝の中期までは1千人以上もいたと言われている。
そうした女官の中で品階を持つ人のことを「内命婦(ネミョンブ)」と言った。そこから転じて、女官がいる組織そのものも「内命婦」と呼ばれるようになった。
基本的に、女官の品階は一品から九品まで用意されたが、それぞれに「正」と「従」の差をつけたので、合計で18段階に分けられた。
なお、「正」と「従」では「正」が上位になる。具体的に言うと、従一位より正一位のほうが品階が高かった。
こうした品階の中で、正一品から従四品までの上位の品階は、王の側室に与えられることになっていた。
つまり、従四品以上はすべて側室ということだ。
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