情けない命乞い
李芳遠は、鄭道伝と仲間が密談をしている場所を突き止めた。
配下の兵士たちが隠れ家を取り囲んだ。
「家に火をつけて、出てきた奴らを殺してしまえ」
急襲された鄭道伝は、隣家に隠れたが、最後は見つかってしまった。
鄭道伝は刀を振り回して暴れたが、最後は李芳遠の前に引っ張りだされた。
すかさず鄭道伝は命乞いをした。
「どうか、私を生かしてください」
その姿はあまりにも情けなかった。
李芳遠は勝ち誇った表情を浮かべた。
そして、冷たく言った。
「お前はこんなに出世したのに、どうやったら、こんな悪事を働けるのか」
李芳遠は強く鄭道伝を罵倒した。
それでも鄭道伝は命乞いを続けた。(ページ3に続く)