太宗（テジョン／李芳遠〔イ・バンウォン〕）と元敬（ウォンギョン）王后の確執！

廃妃の危機

太宗は王朝を存続させるためには、外戚の力を弱める必要があると痛感して、ついに強硬手段に出た。
ありもしない謀反（むほん）の罪をつくり出して、太宗は元敬王后の実家に刃を向けた。そのあおりで、元敬王后の兄２人と弟２人が処刑された。この悲劇によって元敬王后の実家は完全に没落してしまった。
立ち直れないほどの衝撃を受けた元敬王后は、ますます太宗を憎むようになった。
「王妃を廃すべきでございます」
太宗の側近たちはそう進言してきた。

今や元敬王后の身分は、太宗の決断一つでどうにでもなる局面に陥ってしまった。
迷っている太宗に対して、側近たちは重ねて元敬王后の廃妃を主張してきた。
しかし、最後の最後になって、太宗は元敬王后を廃妃にしない決定をした。
「夫婦仲は最悪だが、彼女の内助の功を忘れたふりをすることはできない」
それが、太宗が元敬王后を廃妃にしなかった理由だ。
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