『七日の王妃』に登場する端敬(タンギョン)王后の運命!(再読版)

高官にさからえなかった国王

燕山君の正妻も廃妃となって実家に帰された。その兄にあたる慎守勤(シン・スグン)は燕山君の側近であったが、クーデターの実行時に真っ先に殺害されている。
ここで糾弾されたのが、新しい王となった中宗の正妻である。その慎氏は慎守勤の娘なのである。
クーデターを成功させた高官たちは、慎守勤と娘の関係を問題にした。結論から言うと、慎氏の廃妃を主張したのだ。
それは、中宗にとって苛酷な要求だった。クーデターのときに自決をはかろうとした中宗を思いとどまらせたのが慎氏だった。




愛妻であり命の恩人である。
そんな彼女を王妃の座から引きずりおろすことなどできない。
普通なら、王の意思は絶大で、臣下がくつがえせるものではなかった。しかし、中宗の場合は事情が違った。彼はやはり高官たちに逆らうことができなかった。そこが、「祭り上げられた王」の弱さでもあった。
中宗は泣く泣く妻を離縁した。その結果、妻が王妃の座にあったのは、わずか7日間だけだった。悲しみの中で廃妃となった慎氏であったが、死後には端敬(タンギョン)王后という尊号を得ている。

文=康 熙奉(カン ヒボン)

端敬王后について紹介している『いまの韓国時代劇を楽しむための朝鮮王朝の人物と歴史』(康熙奉〔カン・ヒボン〕著/実業之日本社)

康 熙奉(カン ヒボン)
1954年東京生まれ。在日韓国人二世。韓国の歴史・文化と、韓流および日韓関係を描いた著作が多い。特に、朝鮮王朝の読み物シリーズはベストセラーとなった。主な著書は、『知れば知るほど面白い朝鮮王朝の歴史と人物』『朝鮮王朝の歴史はなぜこんなに面白いのか』『日本のコリアをゆく』『徳川幕府はなぜ朝鮮王朝と蜜月を築けたのか』『悪女たちの朝鮮王朝』『宿命の日韓二千年史』『韓流スターと兵役』など。最新刊は『いまの韓国時代劇を楽しむための朝鮮王朝の人物と歴史』

『七日の王妃』の端敬(タンギョン)王后はどんな女性だったのか

朝鮮王朝の中宗(チュンジョン)はどんな国王だったのか

中宗(チュンジョン)と燕山君(ヨンサングン)の異母兄弟同士の確執!(再読版)

中宗(チュンジョン)が燕山君(ヨンサングン)に代わって王になった日!

燕山君(ヨンサングン)はどれだけひどい暴君だったのか(再読版)




ページ:
1 2

3

関連記事

ページ上部へ戻る