- 2020-6-25
- 韓国時代劇の登場人物
- 朝鮮王朝, 歴史, 純祖
純祖の心残り
純祖の長男は孝明世子(ヒョミョンセジャ)である。彼は、ドラマ『雲が描いた月明り』の主人公になったイ・ヨンのモデルだ。
純祖は、孝明世子の嫁に豊壌(プンヤン)・趙(チョ)氏の娘を迎えることで、安東・金氏の勢力を抑えようと考えていた。その策は見事にはまり、豊壌・趙氏の勢力が安東・金氏を上回るようになってきた。
それによって安東・金氏の没落は避けられないものとなりかけたが、1830年に孝明世子が21歳という若さで世を去ってしまった。後ろ盾を失った豊壌・趙氏の勢力は衰えてしまい、安東・金氏が復活を果たした。
最愛の息子を失い悲しみに暮れた純祖。そんな失意の中、彼は1834年に44歳で世を去った。
純祖の一番の心残りは、名君と呼ばれた父親の正祖のように、しっかりとした政治を行なえなかったことだろう。
文=康 大地(コウ ダイチ)
妻の実家に主導権を取られた23代王・純祖(スンジョ)/朝鮮王朝国王列伝23
〔物語〕イ・ヨン/孝明世子の実母の純元(スヌォン)王后は誰?
イ・ヨン/孝明世子(ヒョミョンセジャ)をめぐる歴史的背景とは何か?