新しい王妃の誕生を祝福
5.親迎(チニョン)……王が自ら王妃が住む場所に行って、彼女を迎えて王宮に連れ帰る儀式です。
6.同牢(トンネ)……王と王妃が先祖に結婚を報告し、祝いの膳を囲みます。そのうえで、二人は初夜をともにします。
以上の手順で「国婚」が進められました。
やはり、王と王妃の婚姻ともなると、数カ月にわたって国をあげてのお祭り騒ぎとなりました。
いわば、庶民も心から新しい王妃の誕生を祝福したのです。
しかし、現実には廃妃になった王妃が何人もいます。国王夫妻といえども、不幸な結婚になった例がいくつもありました。
文=康 熙奉(カン ヒボン)
康 熙奉(カン ヒボン)
1954年東京生まれ。在日韓国人二世。韓国の歴史・文化と、韓流および日韓関係を描いた著作が多い。特に、朝鮮王朝の読み物シリーズはベストセラーとなった。主な著書は、『知れば知るほど面白い朝鮮王朝の歴史と人物』『朝鮮王朝の歴史はなぜこんなに面白いのか』『日本のコリアをゆく』『徳川幕府はなぜ朝鮮王朝と蜜月を築けたのか』『悪女たちの朝鮮王朝』『宿命の日韓二千年史』『韓流スターと兵役』など。最新刊は『いまの韓国時代劇を楽しむための朝鮮王朝の人物と歴史』。
中宗(チュンジョン)と燕山君(ヨンサングン)の異母兄弟同士の確執!
英祖(ヨンジョ)の生涯1/なぜ思悼世子(サドセジャ)を餓死させたのか
『七日の王妃』の端敬(タンギョン)王后はどんな女性だったのか